1-1.【LinneOrganicsブランドについて】~自然を生かして「未来」を紡ぐ~

ブランドコンセプト

リンネ・オーガニクスは「生態系を紡ぐ」という製品コンセプトのもと、天然素材の機能性と肌触りに特化したオーガニックブランドです。衣類の使途により、最適な天然繊維の組み合わせの生地(糸の品質、糸番手、厚さ、生地密度、重量、織り方等)を探求・提案し、 常にものづくりの上流を追うことに価値を見出しています。

ブランドコンセプト

ブランド価値基準

1. 天然繊維の機能性(着用効果)にこだわり、肌触りの良い生地を使用すること。
2. 糸になるまでの生成過程と染色工程(天然染色)において、地球環境と資源循環を考慮し、生態系
を最大限に活かした自然製法で持続可能な生産をすること。
3. 原産地と生産背景をできる限り公開すること。
4. 第三者検査機関にて使用繊維の物性の証明を取得すること。
ブランド価値基準

ブランドネームの由来

~知の探求者、カール・フォン・リンネ(Carl Von Linne)から学んだこと~
まず何よりも伝えたいことは、「リンネ・オーガニクス」というブランドへ託す”想い”です。
“植物分類学の父”として、後にダーウィンの進化論にも影響を与え、今日の生態学の礎を築いたとも言える、世界的にも最も著名なスウェーデン人植物学者(科学者)、カール・フォン・リンネ。
今日では当たり前のように語られる、植物の分類の基礎が花の雄しべと雌しべであることを明らかにしたのも、他ならぬ彼の偉業と言えます。

当時、画期的とも言える植物の性分類体系を、1735年にいち早く発表。人間の「性」とのあからさまな比較に、当時の人々は驚愕したようですが、リンネが導いた性分類体系の実用性はまもなく世界で
認められ、あまねく広がっていったのです。
リンネの生誕300年を記念した書籍、A Passion for Systems『体系への情熱』では、リンネの性分類体系の世界、体系の構造と歴史を、写真家ヘレン・シュミッツのユニークかつ美しい写真で紹介してい
ます(下図)。
私たちの身近なところでは、普通どこにでも見られる、イチョウ(Ginkgo)、マツ(Pinus)、クルミ(Juglans)、ヤナギ(Salix)などの属名も、すべて彼の命名によるものだそうで
す。
彼の業績は植物界だけに留まらず、動物界や鉱物界にも及び、科学や学問の領域だけでなく、今日の文学の世界にも広く影響を与えています。

では、なぜ、彼がそこまで誰もが到達し得ない未知の学問を追求できたのか。恐らくそれは、彼自身がとてつもない好奇心と探究心を併せ持つ人物だったからではないでしょうか。

その、飽くなき探究心や無類なき創造性に強く共鳴し、彼の名前を冠に「リンネ・オーガニクス」というブランドが2012年に産まれました。

スピードやコスト、効率性が何よりも優先されるファスト・ファッションにはできないモノづくりを目指して、リンネ・オーガニクスは、農薬や化学薬品に頼らないその土地ならではの自然環境と生態
系(エコシステム)を活かした“プリミティヴ”なモノづくりに取り組んでいます。

未だ、遥かリンネには及びませんが、現在、私たちが取り組んでいるカンボジアでのモノづくりも、まさに、好奇心と探究心の尽きない仕事であると自負しています。モノづくりのゴールは見えていて
も、そこに行き着くには幾つかのプロセスがあり、そのプロセスを選んだとしても、また新たな課題がそこから浮かびあがっては暗礁に乗り上げる、まさに試行錯誤の連続です。

リンネ・オーガニクスは、自然界に残る希少な天然原料を用いて、天然素材と天然染めにこだわったブランドの総称です。カール・フォン・リンネの如く、尽きない探究心と創造性をもって、私たちは
果てしない夢を胸に、歩んで行きます。

ブランドビジョン

天然素材仕立ての快適な衣類を世界中に届け、ブランドの共感・認知を広げていくこと。

ブランドミッション

「ブランドの製品と価値観の共感」を通じ、人々の生活、地球環境、社会と調和した発展に貢献し、
事業を次世代に引き継ぐこと。

製品ラインナップ

~繊維の先から読み解く、未来への気づき~
製品は、肌に直接触れる衣類(就寝時のインナーウェアなど)を主に生産しています。
※製品例:ナイトウェア、ナイトガウン、ベビーウェア、就寝時等の保湿ケアアイテム(マスク、アイマスク、グローブ、ソックス、布ナプキン等)、ベッドシーツ、枕カバー、スカーフ等

※主な使用天然繊維:シルク、コットン、リネン (各繊維の特徴については下記マスク紹介文を参照)
インナーウェアに特化した理由は、天然繊維の着用効果と肌触りが、肌の健康と睡眠の質の改善につながると期待しているからです。

繊維業界では、技術開発が進み、新しい特徴や機能を持った機能性素材が次々と開発され、トレンドが生み出されます。普段はあまり気にすることのない繊維の種類や特徴についての知識をより深める
ことで、衣類本来の快適性(コーディネート含め)の楽しみも大きく広がってくるかと思います。

例えば、就寝時に使用される布の質感は、睡眠に影響を与える要素の重要な一つです。
我々は、製品の使途によって、保湿性による乾燥防止、吸水速乾性/通気性による衛生面への配慮、アレルギー軽減効果等を考慮し、製品に使用するベストな天然繊維を製品ごとに決定しております。
肌の弱い方、アレルギー体質の方、乾燥肌の方、デリケートな肌の赤ちゃんにとっても、最適な製品群と言えます。
一度手に取って、その肌触り・風合いを実感いただければと思います。(※肌への影響は個人差があるため、効果を保証するものではありません)

これまで、上質な暮らしや快眠を好む、オーガニック志向の女性層をターゲットに国内外で販売。

最終生産拠点をカンボジアに決めたきっかけ・理由、及びブランド設立から現在までの経過

前職・繊維商社での経験から(独立のきっかけはプロフィール参照)、日本ではできない、素材に一からこだわった唯一無二のものづくりをしていきたいという想いを抱き、素材原産地の多い東南アジ
アで生産拠点(糸のサプライヤーと織元)を探すことから始めました。

しかし、2011年4月の独立当初、そこに全くツテはありませんでした。インターネット上で得られるサプライヤー情報も信憑性が低いものが多かったので、これまで自身が経験してきた知識と技術を頼
りに、先ずは約半年かけて、自身の目で、色々な国の生産現場を見ていこうと思い、東南アジア諸国を駆け巡りました。中国、インド、ベトナム、タイ、ミャンマー、ネパール、バングラデシュ、ラオス等、各国に住む現地の人々からの生の情報を頼りに、様々な地域へ調査に出向きました。

当時から、温暖化が進む地球環境の変化と、需要と供給における関係から、日常生活の中で化学繊維の需要が主流になりつつありましたが、アジアには未だ自然に恵まれた天然繊維の産地が実際に多く存在していました。
最終的に素材となる天然繊維はインドが豊富で、各繊維の産地も身近にあったり、縫製業も多くありました。中国でも良質な素材を扱うサプライヤーと出会うこともできましたが、各繊維の産地までの距離が広大すぎてなかなか移動も大変でした。そこで当初は、インドを最終生産拠点として始めることを模索していました。しかし、まだ決心には至らずにいました。

そんな中、2012年1月、ふと旅の道中に行き着いたのがカンボジアでした。カンボジアは、まだまだ
発展途上の国ではありますが、縫製業と手織産業の高いポテンシャルがありました。さらに日本人の
感性とも近いホスピタリティ溢れる国民性と、ものづくりと真摯に向き合う人々がおり、カンボジア
でのビジネスに協業可能性を感じました。
また、新興国のカンボジアではアメリカドルが使えることから国際取引に有利な点、そして日本との
アクセス(輸出入も含め)も良い点など、インドにはないメリットが揃っていました。さらにカンボ
ジアの最も大きな魅力が、今後の人口動態変化でした。国連の人口予測によれば、カンボジアの労働
力人口(15~64歳人口)は2070年まで増え続ける見込みで、つまり50年以上も労働供給が増加し続け
るということです。それらの点を勘案し、カンボジアの人々をパートナーとして、日本の縫製技術及
び品質管理とカンボジア職人の腕を組み合わせ、カンボジアで最終縫製を行うことに決めました。
過去からの確かな技術を受け継ぐカンボジアの伝統工芸は、現在に至っても非常に素晴らしいので、
私はこのレガシーを守りながらも、時代に寄り添う形で彼らと進化を目指せたらと考えました。
ただし、カンボジアにも問題はあります。1970年代後半のポルポトの内戦による影響で、あらゆる産
業が破壊されました。そして現在もなお、繊維産業がほとんど再建されていないため、素材供給は万
全とは言い難く、カンボジア国内での素材集めには苦労しました。内戦後にわずかに生き残った養蚕
業が伝統産業として続いていたので、先ずはシルク糸を取り扱おうと思いました。
カンボジアの養蚕現場のある各地を回り、村に飛び込んで見学させていただきました。カンボジア北
部のバンテミンチェイ州、南部のタケオ州、東部のモンドルキリ州のいくつかの村では、品種改良の
行われていない、自然の蚕を桑の葉を餌に育て、その繭から糸を紡いでいました。私はその糸の色の
美しさと丈夫な品質に魅了されました。
現在は、カンボジア原産のシルク糸の取り扱い(製品による)に関しては、タケオ州の養蚕農家から
のものを使用しております。しかし、当時よりその希少さから、素材調達をすべてカンボジアで行う
には限界があることを想定していました。製品の使途、品質、コスト、ロットにおいても、質の高い
商品を生み出すためには、やはり素材となる天然繊維を広く周辺諸国から厳選し、カンボジアへ輸入
して生産する必要があると感じました。

そして、2012年4月、次の仕事として、安定供給の素材探しを周辺諸国で行うことを始めました。前
述のように、主にインド国内の糸のサプライヤーや織元へ再訪し、自身の目で選んだ確かな素材のみ
を厳選、糸から生地に仕立て上がるところまでを確認し、少しずつ取引を開始させ、今日まで各素材
のサプライヤーネットワークを構築してきました。現在、基本的には、生地をインドからカンボジア
に仕入れており、場合によって糸のみを仕入れる場合は、カンボジアで生地織り(手織り)をして仕
立てるようにしております。(※インド以外の周辺国から素材を仕入れる場合もあります。)
素材仕入れを確立させた後、2012年8月、再びカンボジアへ戻り、縫製スタッフの技術を十分発揮で
きる工房環境をカンボジアのプノンペンに構え、少しずつ縫製設備を形作ってきました。新しいス
タッフとともに、ものづくりにかける想いを共有、製品の試作を徐々に開始し、安定品質のトレーニ
ング、パターン効率等の実践も積極的に進め、日本品質の製品をお届けできるよう日々改善を行って
きました。さらに、スタッフそれぞれが創造性ある商品を作り、提案できるよう、後進育成にも力を
注いできました。

また、染色・手織による生産も、現地の人々との協力により、少しずつ生産ラインを実現させてきま
した。糸や生地の染色では、この地の植物から採れる自然原料を収集し、天然繊維を活かす伝統的な
製法で染め上げ、糸から布にする工程では手織職人達の熟練した手織技術をもとに布を仕立て上げ、
ようやく自身のこだわりのある生地を完成させることもできるようになりました。
そして、2012年10月、リンネ・オーガニクスというブランドを設立するに至りました。設立後、しば
らくは、異国の地ならではの様々な壁に当たることが多々あり、日本での常識ももはや通じないこと
も経験し、試行錯誤の繰り返しでしたが、その都度なんとか乗り越えていきながら、ビジネスを持
続・進展させていきました。リンネ・オーガニクスというブランドに託したコンセプトも大事に守り
ながらここまでやってきました。
2014年8月には、カンボジア王室のマリー王妃が設立した人道支援組織Sobbhana(ソバナ)の一部門で
ある、カンボジアのシルクの復興と製品開発を支援するソバナ・ブティックの製品開発のアドバイ
ザーとしてお話をいただき、同組織のブティックでの製品制作等で2016年末まで協業させていただき
ました。
この地では、モノを企画・販売して利益を生み出す、という資本主義の経済活動がベースにありなが
らも、決してそこを最終目標にしているのではありません。まずは雇用に始まり、職人の手から手を
通じた技術継承、円滑なチームづくり、一人一人の能力が最大限発揮できる最適な職場環境の整備を
しながら、グローバルな市場で闘うための製品開発を少しずつ行ってきました。
カンボジアを拠点に活動する中で、常に感じていることがあります。職人や生産者人口の減少が進む
日本においては、このようなアジア諸国との連携や協業を進めながら、日本人らしい固有の感性やデ
ザイン・技術を活かし、未来を見据えて共に成長できる関係が必要だということです。
我々は消費者にはもちろんのこと、生産者にも心から喜んでもらえるようなものづくりに引き続き取
り組んでいきたいと思います。

素材へのこだわり

~身につける物がどこでどんな風に、どんな想いで作られているのか~
これまでの経験では、カンボジア含め、東南アジアの市場で売られている布製品は、例えば、シルク
100%の表示や、コットン100%の表示でさえも、化学繊維が混ざっていることが少なくありませんで
した。その意味でも、やはり供給元まで出向いて素材を厳選するのが大切だと考えています。素材を
仕入れる際、手触りでわかりにくいときは、その繊維を燃やし、その燃えるスピードや燃え方、匂い、
燃えかすの色など、日々研究することで、それが本物かどうかの統計をとることもしてきました。
製品に至るまでの素材のトレーサビリティを大事にしながら、プロセスをできる限り公開できるよ
う、引き続き素材へのこだわりを持ち続けていきます。

天然染色と手織工程紹介

~製品により、機械織生地または手織生地のいずれかを使用しています~
製品内容により、カンボジアで天然染色(生地染め、糸染め)や手織(糸のみを輸入する場合)を
し、製品に使用する最終生地を仕上げることがあります。
自然の原料にこだわった天然染料作り、天然染色(生地又は糸の染色)を行っています。原料は化学
染料を一切使用せず、主にカンボジアの植物から採れる葉や木などの天然資源にこだわっています。
染色に使用する植物は、約15種類。天然の植物が故にそれぞれ個性があり、思いもよらない絶妙な色
合いが生まれたりすることもあります。例えば、乾燥させたマンゴーの葉は鮮やかなイエロー、イン
ディアンアーモンドの葉はオリーブグリーン、クロモと呼ばれる植物を乾燥させた樹皮は真っ赤にな
ります。採取時期や場所、染色の工程で使用する媒染剤によって、発色が変化するのが天然染料の楽
しみでもあります。逆に、しっかり厳選しないと色が出にくい場合もあり、経験と勘が大事となりま
す。

染色原料一部

染料抽出と天然染色

染色原料を確保した後、染料抽出の準備へと入ります。先ず、染料を沸かす際、極力環境負荷を減ら
す為、天然(リサイクル)の炭を使用します。染色用の釡に原料を入れ、たっぷりと水を注ぎ、煮
立、染料を抽出します。抽出後、原料を取り除き、材料(生地又は糸)の染色を開始します。熱帯雨林
気候のカンボジアは、年間を通して気温が高いです。白く立ち込める湯気のなか、根気のいる作業が
続きます。窯で煮出した染料をこしとり、材料を浸していきます。気温や湿度、原料に依り異なりま
すが、色の定着には2~6時間を要します。生地の場合はできる限り色ムラなく染め上がるよう、糸よ
りも長い時間をかけて染色していきます。また、色ムラが起きないよう材料を「遊ばせる」ように、
ときにこまめに材料を撹拌しながら色付きを確認していきます。一度に多くの材料を浸けてしまうと
色の定着が難しく、撹拌もしにくいため色ムラが起こります。そのため、染色は少量ずつの材料で
行っていきます。自然の色に染められた材料は丁寧に何度かすすぎ洗いをし、風通しの良い場所に干
され、穏やかで優しい色を放ち始めます。その後、自然乾燥後にアイロンをかけ染色生地が完成しま
す。染料や染料抽出後の原料は天然素材なので、使用後は土に返ります。それが堆肥(たいひ)とな
り、新たな染料の元になる植物を育てます。天然素材が故にすべて自然に還すことができます。もち
ろん、化学染料を使った場合、低コストで容易に作ることができますが、自然環境に与える影響は決
して少なくはありません。時間と手間を惜しむこと無く、ここでも循環型生産サイクルを継承してい
ます。

手織

手織のプロセスを紹介します。糸は、手織り機へ向かう女性スタッフたちの手で、徐々に布へと織り
上げられます。先ずは手織機へ縦糸を設置をするところから始め、同時に横糸の準備をします。織物
は縦糸に横糸を交差させて作るものです。出来上がる布の長さ・幅・密度は、準備した縦糸の長さと
本数、及び横糸の密度によって決まります。一度、織り始めると、途中で縦糸を変更することが困難
なため、予め入念な準備を要します。縦糸設置後、横糸を手織用のシャトルにセットし、手織作業の
開始です。手織は、手織機の足元にある2つのペダル(2つが一般的)を交互に踏むことで、縦糸は一
本おきに交互に高低差が生まれます。その高低差の中を通るように、シャトルにスナップを効かせ投
げ通し、横糸を通していきます。ペダルを踏み替え、縦糸の交互の上下を入れ替えます。以上の作業
を繰り返し、長い時間をかけ、一糸一糸手作業で丁寧に織っていきます。通常、一人が3,4メートル織
るにも、一日の労働時間を要す場合もあり、長時間織り続ける技術と高い集中力を要する作業になり
ます。織り上がった天然素材の生地は、使い込むほどに柔らかさを増し、肌に馴染んでいきます。染
色、手織まで、数多くのプロセスと日数を経て生地が完成され、その後、ようやく縫製に進みます。

オーガニックに対する考え

「オーガニック」という言葉は、農薬や除草剤などの化学肥料を使用せずに、自然で育った資産(作
物、家畜、およびそれらを使用した加工製品)に対して一般的に使われます。過去3年間農薬や化学
肥料を使用していない土壌から取れたもの、遺伝子組み換え種子を使用していないもの、飼料は家畜
に有機でなければならない等、様々な基準が各認証機関にあります。
しかし、そのような規格の素材の一部を使用するだけでもオーガニックと呼ばれる場合があり、オー
ガニック素材を使用した製品として、どのように販売されているかは企業によって非常に多様で曖昧
です。ただし、全て共通している言えることは、オーガニックとは、できるだけ化学物質を使用せ
ず、環境への影響を減らし、自然を大切にし、人々の安全と健康の促進につながる考えであるという
ことです。この考えをもとに、できる限り素材の上流を追い、具体的な生産プロセスを確認する必要
があると考えています。

結論として、我々のブランドは、オーガニック製品を次のように定義しています。可能な限り化学物
質を使用せず、生態系を最大限に活かす自然製法に基づいた天然繊維と染料を使用すること。また、
その生産プロセスをできる限り公開すること。製品毎に使用する生地を、第三者検査機関に提出し、
その物性の証明を取得すること。国際認証された素材を取り扱う場合でも、それだけでは信頼に十分
ではないと考え、上述のように第三者検査機関からその物性の認証を取得することを心掛けておりま
す。私たちはそれが最終的に「信頼できるもの」と考えています。これらのプロセスをもって、オー
ガニック製品としての位置付けを確認しています。
また、我々は生産者との公正な取引基準も持っています。これは、適切な賃金の支払いを保証した
り、有機製法を促進したり、発展途上国の人々の生活水準と健康及び豊かな自然環境の維持に貢献す
るためです。我々もこれに同意し、可能な限り公正な取引基準を満たすよう遵守しております。
オーガニック製品を推奨することは、人々と生態系にとって、持続可能な社会を再び構築していくこ
とに繋がります。これが今後未来の正しい生産方法であると信じています。オーガニック製品が世界
標準になることを目標に、小規模ながら、我々ができることを、一歩一歩確実に取り組み、当ブラン
ドを発展させていきます。

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2.【LinneOrganicsの洗って使えるシルク×リネンの夏マスク】

~日本の暑い夏にお勧めの布マスク~

商品規格

肌側の生地素材:シルクコットン
外側の生地素材:リネン
サイズ:横幅 約21cm × 縦幅 約13cm
重量:約10g(超軽量)
耳紐:ニット編み素材(約15cm~30cmに調節可能)
縫製:カンボジア製
生地仕立て:インド

夏マスクの14のこだわり

1. 糸の品質からこだわった自然(オーガニック)製法の天然素材を使用
2. 肌面シルクの滑らかな肌触りと外面リネンの清涼さで、快適心地の究極の夏マスク
3. シルクの保湿効果で肌の乾燥防止になるので、日中にも睡眠時にも活躍
4. シルク表面は人間の肌に最も近い天然タンパク質を持ち、肌に敏感なアレルギーを軽減
5. シルク・リネンの優れた通気性により、蒸れにくく、雑菌が増えにくいので衛生的
6. 様々な顔の形・サイズにフィットするよう、マスク全体のサイズを細部まで微調整
7. 立体的デザインにより、口紅が付きにくく、付けたままでも呼吸や会話がしやすい
8. 両面の中心線を裏側同士で縫い合わせ、肌面生地が浮かないよう裏側まで丁寧な縫製
9. 布マスクと思えない超軽量薄型を実現、重量感や圧迫感なく肌へのストレスを軽減
10. 耳紐は柔軟ニット素材を採用、長さ調節できる結び仕立てで長時間使用後も耳が痛くなりにくい
11. 耳紐の調節部は布マスクの両サイドにしまえるので、結び目の突出部も気にならない
12. オフィスやプライベート等、色々なシチュエーションに合うシンプルなデザイン
13. 外側のリネンの張力・強度・耐久性で、肌側のシルクコットンの形状を維持
14. 本体も紐も洗うことができ、乾きも早く、繰り返し使えるので経済的にも優しい

洗濯方法(推奨)

形状を維持しながら長くご使用いただくために以下をお守りください。
洗面器に水を張り(ぬるま湯の場合は30度以下まで)、中性洗剤(シャンプーも可)を薄め、10分程
浸け置きして汚れを浮かせてください。その後、優しく手の平で3~5分程押し洗いし、汚れが落ち
切った後に押し絞り、湿った状態でピンと形を整え、しわをよく伸ばし、日陰で自然乾燥をしてくだ
さい。製品のしわが気になる場合は、生乾きの状態で外面のリネン側より中温のアイロンでしわを引
き伸ばしてください。完全に乾いてしまった場合は、霧吹きで湿らせた状態でアイロンをかけてくだ
さい。
※禁止事項:
もみ洗い。洗濯機の使用。30度以上の熱湯で洗うこと。他のものと併用して洗うこと。脱水するこ
と。直射日光に当てて干すこと。ドライクリーニング。

生地の織り方

肌側の生地(*1):シルクコットン生地 (シルク100%:縦糸 / コットン100%:横糸) – サテン織り生地
外側の生地(*2):リネン生地 (リネン100%:縦糸 / リネン100%:横糸)- 平織り生地
*1 肌側はサテン織り生地で、織りの構造上、肌に直接触れる面はシルクの風合いが全面的に浮遊して
おり、肌触りは大変心地良い織り仕立てとなっています。
*2 外側は平織り生地で、リネンの風合いそのもの、接触冷感のある夏向きの素材です。ガーゼタイプ
の生地密度で、通気性良い織り仕立てとなっています。

両生地の素材組成の解説

[ 肌側生地 ] シルクコットン生地 (シルク100%:縦糸 / コットン100%:横糸) – サテン織り生地 (生地生産:インド)


図1:サテン織り生地の縦糸・横糸の組成構造

サテン織りは、織物組成の一つである朱子織(縦朱子織)(図1参考)のことをいい、織り方の種類の名前
です。サテンは縦糸・横糸のどちらかが表面に多く現れる織構造(縦糸と横糸が交差している点(凹
凸)が少ない構造)で、両面を見ると縦糸・横糸に影響されるように風合いに違いがあり、例えばシ
ルク(縦糸)とコットン(横糸)で交織すると、片面はシルクの糸だけで織られているように見える
ほど、柔らかく滑らかな肌当たりで、摩擦刺激が少なく、光沢を持つのが特徴です(もう片面はコッ
トンに依るマットな風合い)。触った時のひっかかりも少ないため、裏地等、肌に触れるインナーに
は最適な織り方の一つとして推奨しております。当製品では、縦糸で使用のシルクの風合いが出てい
る面を肌面に使用しており、他の織り物にはないシルクの艶めく見た目と上品な光沢感、及び滑らか
さとお肌への心地良さを全面に味わうことができます。一度使用するとその特別感と快適さで手放せ
なくなる方も多いでしょう。また、今回のサテン織り生地は、厚さ1.2mmという薄手仕立てで、高密
度に依る生地強度と軽量さという点において、バランスの良い生地の厚さを提案しております。

[ 外側生地 ] リネン生地 (リネン100%:縦糸 / リネン100%:横糸) – 平織り生地 (生地生産:インド)
図2:平織り生地の縦糸/横糸の組織構造

平織りは、縦糸と横糸を交互に浮き沈みさせて織る、最も単純な織物組織です。織り方も単純である
ため世界に広く応用されています。丈夫な織り仕立てで摩擦にも強いです。水分の乾きや通気性を考
慮し、ガーゼタイプの織り密度の生地仕立てを提案しております。

上記天然繊維の特徴と機能性解説

シルク(Mulberry Silk マルベリーシルク)(素材原産:インド)
マルベリーシルク(桑絹)は、桑の葉を食べる蚕から取れる糸に由来します。生産量は他繊維と比較
しても少なく、天然繊維の中では高価な素材です。地元の農家は桑の木を栽培し、蚕が食べる為の桑
の葉を収穫します。その後、成長した蚕が吐く糸で繭を作っていきます。その吐く糸の繊維の断面
は、2本のフィブロイン(生糸)と、それを囲むセリシンという2種の動物性タンパク質によって構成
されています。繭は蚕を外敵や自然から守る殻の存在で、繭(吐く糸の膜)の中はその繊維の性質か
ら多湿にならずに乾燥を防ぎ、適温を保ち、太陽の紫外線からも守ります。その後、繭を煮沸しなが
ら、糸を丁寧に引いて巻き取っていきます。このとき、セシリンが表面に付着している状態では、光
の反射が妨げられてしまうので、通常は余分なセシリンをこの煮沸の際に落としていきます(精錬作
業)。その後、美しくしなやかで独特な気品を持つ滑らかな生糸が取れます。これは肌の成分に近い
約20種のアミノ酸が数百~数千結合した純粋なタンパク質繊維で、アレルギー軽減効果もあり、皮膚
の弱い方やアレルギー体質の方にとっても最適な繊維です。フィブロイン繊維の断面は光を7色に分
解するプリズム状(三角形に近い形状)になっており、光を反射・屈折・分散・吸収する性質がある
為、光が乱反射して真珠のような光沢やツヤが生み出され、綺麗な色に染め上げることもできます。
天然繊維の中ではもっとも細い(髪の毛の約30分の1)長繊維です。
シルクの分子は水と結合しやすい原子が多く、繊維中の空気層に水分を貯めることが可能で、余分な
水分を空気層で吸収する一方、乾燥すると適度な水分を放出するため、蒸れずにさわやかな心地良さ
が続きます。熱伝導率が低いため、春夏は外気の暑さを伝えにくく涼しく感じる一方、秋冬は寒さが
伝わりにくいので温かく感じ、通年で使用できる万能繊維です。また、吸水速乾性により、雑菌の繁
殖を抑えることで抗菌・消臭作用にもつながります。静電気も発生しにくいため、埃が付着せず、雑
菌を寄せ付けないので衛生的です。有害な紫外線を吸収してくれる効果もあり、強い日差しからお肌
を守ってくれます。優れた耐熱性で、殆どの化学繊維は200度前後で燃え、有毒ガスを発生します
が、シルクは300度以上にならないと燃えず、有毒ガスを発生することもありません。また、化学繊
維のように溶けることもないので、溶解物が身体に付着して火傷する心配もありません。

コットン (Organic CoWon オーガニックコットン)(素材原産:インド)
コットンは木綿植物の種子に付く綿毛繊維です。その中で、オーガニックコットンは合成農薬を一切
使用せずに、有機的に栽培された綿です。そのため、土壌・空気・水に害を与える汚染物質が含まれ
ないように配慮し、害虫や病気を防ぐために、有機承認された肥料、除草剤、農薬を使用しています。
これは、農薬による健康リスクを削減すると同時に、環境汚染を削減します。オーガニックコットン
を使用する理由は、栽培量が増加し、オーガニック農地が拡大すると、水質が維持され、土壌が活性
化される為です。オーガニックコットン栽培者は通常、灌漑よりもはるかに多くの雨を利用するた
め、栽培に使用する水ははるかに少なくなります。又、光合成を繰り返すことで二酸化炭素を吸収
し、酸素を出して大気を綺麗にします。石油を原料とする合成繊維に比べ、生産に要するエネルギー
も少ないです。綿花の栽培中は、水と太陽と大地があれば、安定した量の綿花を収穫することが可能
です。最後に捨てられるときも、土の中に埋めると綿は微生物によって分解され、土に還ります。
繊維の中は中空構造になっており、これが優れた吸水吸湿性・通気性をもたらします。綿の内側と外
側で温度の差ができると、内側の水分や湿気を吸って外側へ発散(気化熱を奪う)するため、通気性
も良く、蒸れも起しにくく、嫌な臭いや雑菌の繁殖を抑えます。繊維の適度な弾力性で肌を刺激せ
ず、赤ちゃんやアレルギー体質の肌に適しています。水、アルカリに強く、水に濡れると繊維の強度
が増すので、洗濯を繰り返しても素材が痛みにくいです。電気抵抗も低く、水分の吸収力にも優れて
いることから、静電気を防止することもできます。

リネン (Flax Linen フラックスリネン)(素材原産:ベルギー)
リネン(亜麻)は、通常、植物体からスライバー(繊維を引き伸ばして棒状にする)になるまでをフ
ラックスと呼び、糸及び製品はリネンと呼ばれます。 フラックスリネンは亜麻植物の茎に由来するセ
ルロース繊維です。 50cm~150cm程の長い繊維を紡いで織っていきます。亜麻植物は、高さ90cm~
120cmフィートに成長し、光沢のある青緑色の葉と淡青色の花が咲き、まれに赤い花も咲きます。種
蒔きから約100日で収穫する準備ができます。気候が特に暖かく乾燥している場合を除き、亜麻はほ
とんど水やりや注意を必要としません。西ヨーロッパの気候(ベルギー・フランス・オランダ)は、
亜麻の栽培に最適です。ベルギー、特に最西端にあるフランダース地方はリネンの生産で長い間知ら
れています。
繊維組織に中空構造を持つため、含まれる空気が多く、吸水性が高いです。含んだ水分は素早く乾か
すことができ、蒸れずに雑菌の繁殖を抑えて清潔を保ち、消臭効果を導きます。静電気も発生しにく
いため、埃が付着せず衛生的です。他繊維と比べ、体感温度が低く感じられ、汗を掻きにくいです。
暑い夏は湿気を吸収すると共に、こもった熱を逃がし、涼しくしてくれます。寒い冬には吸湿性によ
り、体温で温まった空気が暖かく包み込んでくれます。また、繊維の中に汚れが入り込みにくい構造
(ペクチン成分による繊維のコーティングによる)になっているため、汚れを吸収しても洗えば簡単
に落ちてくれます。水に濡れると強度を増す耐久性があり、繰り返しの洗濯に強いです。

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3.【プロフィール】~制作者紹介~

■プロフィール
スレッド・アンド・コー株式会社(Thread & Co., Inc.)
代表取締役 大束 竜義 (Tatsuyoshi Otsuka)
テキスタイルデザイナー パタンナー
1980年生まれ
京都工芸繊維大学 繊維学部 デザイン経営工学科 卒業。大学ではプロダクトのデザインや染織等の研
究を主に専攻し、卒業。
その後、京都市の繊維商社(反物/和装製品の製造販売)に就職。素材仕入・染織・縫製仕立て・テキス
タイルのデザイン、商品企画と一連を学び、和装雑貨や衣類の商品開発と国内外販路開拓に従事。
2011年4月 独立
前職での経験から、日本ではできない、素材に一からこだわった唯一無二のものづくりをしていきた
いという想いから、素材原産地の多い東南アジアへ渡航。素材(天然繊維)ごとの仕入先を調査。
2012年1月
カンボジアのプノンペンを最終縫製地に決め、移住。工房を構え、自らパターン制作やサンプル縫製
も行いながら、3名の縫製スタッフとともに試作・販売を開始。素材は主にインドから仕入れを行
う。天然染め、手織に依る生地制作にも着手し、現地職人との連携を深めていく。
2012年10月
リンネ・オーガニクスを設立。
天然素材の機能性と肌触りに特化したオーガニックブランドとして、インナーウェアを中心に製造小
売販売を開始。工房の一部をブティックに。
2014年8月
カンボジア王室のマリー王妃が設立した人道支援組織「Sobbhana」(ソバナ)の一部門である、カン
ボジアのシルクの復興と製品開発を支援するソバナ・ブティックの製品開発のアドバイザーとして
2016年末まで協業。

その間、同時に、孤児院を運営する団体「FLO」内の物販事業で、販売収益支援の一貫として、日本
向けのシルク生地やシルク帯の製品制作で協業。

2017年以降
国内外の様々な展示会に出展しながら、アジア、ヨーロッパの小売店を中心に、卸販売も開始。

2020年現在
現地縫製スタッフ15名とともに、引き続き当ブランドの運営を行う。
大学時代から社会人を経て、これまでものづくり一筋。

 

会社情報

スレッド・アンド・コー株式会社 (Thread & Co., Inc.)
hWps://www.threadandco.net/linneorganics/
info@threadandco.net
東京オフィス:
〒102-0093 東京都千代田区平河町一丁目6番15号 USビル8F
US Bldg 8F, 1-6-15, Hirakawa-cho, Chiyoda-ku, Tokyo, 1020093, JAPAN
カンボジア・プノンペン:
55, street Deylo, Krapeha Village, Kakhmao Disfct, Kandal Province, 08351, CAMBODIA